事業を通じて少子高齢社会に取り組む:サービス付き高齢者向け住宅
2017.11.01ワタキューグループは、医療・福祉の現場で必要とされるさまざまな事業を展開してきました。ここで培ってきたノウハウをもとに、新しいサービスの提供で、社会の課題に取り組んでいきたいと考えています。
サービス付き高齢者向け住宅「トートイス京都桂川」が目指すもの
(建物のデザインも落ち着いた雰囲気)
2017年4月1日、京都市西京区に、サービス付き高齢者向け住宅「トートイス京都桂川」を開設しました。この施設は、ワタキューグループが担ってきた「衣食住」にかかるサービスに、取引先近隣病院さまとの連携による「医」も加え、医療、介護、環境、生活、そして組織としての対応まで多彩な対応力で、高齢者の皆さまの安心な暮らしを支えます。
日本の社会課題「超高齢社会」対応の一つの答え
2025年の75歳以上人口は約2,179万人、全国のおよそ5人に1人が75歳以上の高齢者で、さらに2060年には65歳以上人口が約2.5人に1人(約40%)になると言われています(厚生労働白書平成28年版)。老人福祉法施行、介護保険制度導入以降、高齢者に対する介護・福祉の「施設」の拡充が図られてきました。その一方で、施設の利用を必要としない高齢者が、独居だから、あるいは夫婦二人だけで面倒を見る親族がいないなどを理由に民間賃貸住宅を利用できないといった「住まい」の問題も聞かれるようになりました。
「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」制度や各自治体独自の施策などで、高齢者の住まいを確保する取り組みが進む中、2011年10月に「サービス付き高齢者向け住宅 (サ高住)」の登録制度が始まりました。サ高住は、室内をバリアフリー仕様にした高齢者向けの「賃貸住宅」で、「安否確認」と「生活相談」が事業者に義務づけられています。介護を要しない、または比較的軽いケアで済む高齢者が、自分の住居に住み続けることは困難になっても、やはり住み慣れた地域で暮らしていきたいという「住まい」の希望を実現する「地域包括ケアシステム」の構築の一環です。
ワタキューグループだからできる複合サービス、地域連携
「トートイス京都桂川」は、設計・施工を医療福祉施設建設のノウハウをもつ古久根建設が担当しました。居室やトイレに設置された救急コールや24時間居室を見守るセンサーなどの安心設備の充実。そして単にバリアフリーであればよい、ということではなく、地元産ひのきなどの木材を使用したり、落ち着いた色調やゆったりとした空間デザインを採用するなど、快適で上質な住まいを演出しています。
居住される方の自由、意思を最大限尊重し、ご希望に合わせて、生活相談、生活支援や食事などさまざまなサービスを提供。いざというときも安心な医療機関との連携、さらに館内に併設する「ウェルスタイル京都桂川」が介護サービスも提供できます。医療・福祉の分野で、多岐にわたるサービスの提供を行ってきたワタキューグループだからこその多彩な対応力で、暮らしの安心を支えています。
また、近隣の方々との交流にも力を入れ、自治体やPTAの集まり、野球チームの会議など地域の拠点としての「場」の提供に加えて、地域交流サロンでは各種イベントなども行っています。
この新しいモデル事業である「トートイス京都桂川」で得たノウハウを、同様の事業展開を考える福祉・医療施設さまにもコンサルティングしていくことで、超高齢社会における住宅問題に取り組んでいきたいと考えています。
概要
「トートイス京都桂川」
住所 | 京都府京都市西京区下津林南大般若町41 |
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交通 | 阪急京都線 桂駅またはJR京都線 桂川駅から徒歩18分 京都市営バス・京阪京都交通 下津林大般若町 バス停から徒歩1分 |
総戸数 | 40戸 |
併設事業所 | ウェルスタイル京都桂川 (訪問看護事業所・訪問介護事業所・ 通所介護事業所・ 居宅介護支援事業所) |
フロンティアは、サービス付き高齢者向け住宅「トートイス拓北」(北海道札幌市)「トートイス前橋」(群馬県前橋市)「トートイス前橋2号館」(同)及び併設事業所を展開しています。
車いすでも楽々アクセスできるエントランスへのアプローチ
広々とした食堂ラウンジ
機能的で明るい居室
地域交流サロンではイベントを企画
地元産ひのきが使われているゲストルーム
日当たり良好なテラス